名古屋高等技術専門校
溶接・板金に興味がある方にオススメ
金属加工科:短期課程(6か月)
愛知県立名古屋高等技術専門校は名古屋・尾張地域拠点校であり、新規の学校卒業生向けの「普通課程」(1年また2年)、離職・転職を目指す人たち向けの「短期課程」(6か月または1年)を用意。
『建築』、『情報』、『機械』、『金属』、『インテリア』、『電気』、『造園』、全7分野の訓練科で、仕事に求められる技術・技能習得をめざします。
今回は多彩な訓練科の中から「金属加工科」をピックアップ。
訓練の内容や訓練生・修了生の声などを紹介します。
目指そう! 製造業を支える金属加工のプロ
製造業や建設業で求められる金属加工(切る・接合する・曲げる)全般を6か月で学ぶ訓練科です。図面の読み書き、板金作業(手工具を使った作業から工作機械操作まで)、ガス溶接やアーク溶接など、指導員のもとで基礎から学び、就職先で活躍するための基本となる技能習得を目指しています。
取材に伺ったこの日は、溶接の訓練。指導員の方から作業のポイントなどの説明を受けた後、訓練生それぞれが溶接のブースに入り、2枚の鉄鋼材をつなぎ合わせる練習を繰り返し行います。みなさん、時間の経過を忘れるくらい目の前の鉄鋼材と向き合い、作業を進めていました。
うまく作業が進まない訓練生には指導員の方がマンツーマンでじっくりと指導している姿もあり、訓練生一人ひとりに合わせたきめ細かな指導をされていることが見てとれました。
またこの日は、金属の板を切断する訓練を行っている訓練生もいました。きれいな切断面になるよう、金属板の固定の仕方や切断場所など、指導員の方とひとつひとつ確認しながら、訓練を進めていました。
各実習で訓練生が製作する課題には様々な判断基準が設けられ、評価されます。例えば、溶接した製作物が10MPa(メガパスカル:圧力の単位)に耐えられるようにという課題であれば、水圧ポンプで実際に圧力をかけ、製作物の溶接が耐えているかを視覚的に確認。訓練生にわかるように評価することで、取り組む意欲の向上をはかっています。
資格取得
製造業などに携わる中小企業から求人ニーズが高まっている分野です。資格取得は、就職活動で確かなアピールポイントになります。
●技能講習(ガス溶接)
●特別教育(アーク溶接、動力プレス、自由研削といし)
●JIS溶接技能者評価試験(※取得の支援を行っています)
目指す主な職業
●各種溶接工
●プレス成形工
●工場板金工
●機械オペレーター
●機械工
●建築鉄工
訓練生たちの声
「やっぱりモノづくりは楽しい」
金属加工科の訓練生は、前職もまちまち。年齢層も幅広く、女性も学んでいます。
みんなに共通していることは、「モノづくりが好き」という点。「うまくできたと思える瞬間が楽しい」「JIS溶接技能者評価試験に向けて訓練できることが嬉しい」「必要な時には、マンツーマンで指導してくれるのが頼もしい」という声もありました。
「製図から完成まで、モノづくりが自分で完結できるような仕事がしたい」「就職して早くモノづくりがしたい」とみんなそれぞれの目標を持ち、就職を目指してがんばっています。
修了生の声(20代 男性)
「訓練で習得したことが大いに役立っています」
以前は左官業や接客業で働いていましたが、無料で資格取得ができると知り、専門校への入校を決めました。
現在は自動車用精密部品を製造する会社で、金属プレス加工、溶接加工、プレス金型の製造を行っています。訓練内容と仕事内容とが合致しているので、訓練で覚えたことが活かされています。
就職活動では、先生方に面接のポイントを指導していただいたり、何度も相談に乗っていただいたりしました。このことはとても心強く感じました。
事業者様の声(富士精工株式会社 製造GM担当者様)
「基礎がしっかりしている」
感心したことの一つは、安全面での意識の高さです。基礎がしっかりしていることで、先輩や監督者からも新人教育結果理解度評価で高い評価を受けていました。即戦力に近い新入社員として、会社も助かっています。
今回の採用を通して、専門校で技術・技能を学び社会に出ようとする人材は、就職してからもスキルを磨き、探究心を持って業務に取り組んでくれることがわかりました。これも学校の方針のもと、優れた指導者が親身になって教育にあたり、その教えに沿って訓練生が日々技能を習得している結果だと思います。今後も積極的に採用していく考えです。
指導員の声(金属加工科 主任専門員 二村久至(ふたむら ひさし)さん)
「初心者の方、年配の方、女性の方も、
ぜひ挑戦してほしい」
実習中はもちろん、将来の職場でも、事故を起こさないことが何よりも大切。未経験の方でも安全に作業ができるように、必要な知識の理解、機器の使い方など、丁寧に指導しています。この訓練科が目指しているのは、就職先でさらにスキルアップしていくための基礎力を習得することです。溶接と板金が2本柱ですが、図面の作製や板金の曲げ加工など製品をつくるにあたり必要な工程を一通りの流れが学べますので、職場での適応力が高まり、将来の選択肢も広がると思っています。
現在、中小企業の課題は人材不足です。年配の方、女性の方も、モノづくりを支える人材として必要な時代になりました。専門的な知識や経験のない方でも、わかりやすく指導していますので安心してください。ぜひ、年齢や性別に関係なく、挑戦してほしいと思っています。
「施設見学会」で確かめよう。
「どの科が私の目標にあっているのかな」「経験のない私でも大丈夫かな」
いろいろな迷い、不安があるかもしれません。まずは、気軽に見学してみましょう。詳しい訓練の説明や実際の訓練の様子を見学することができます。気になることは見学会で聞いてみましょう。
*詳しい開催スケジュールなどは、ホームページをご覧ください。
DATA
愛知県立名古屋高等技術専門校(名古屋市北区安井二丁目4番48号)
訓練科
- 建築デザイン施工科(普通課程・2年)
- 組込みシステム科(普通課程・2年)
- 機械エンジニア科(普通課程・1年)
- 金属加工科(短期課程・6か月)
- インテリア科(短期課程・6か月)
- 電気機器科(短期課程・1年)
- 総合造園科(短期課程・1年)
- 在職者を対象とした職業訓練「スキルアップ講座」、知的障害者を対象とした「総合実務科(1年)」も行っています。
ステップアップへ導く ~高等技術専門校の魅力~
- ■授業料無料・・・短期課程は授業料が無料、普通課程でも授業料は年間6万円。
- ■知識・経験がなくてもOK・・・経験豊富な指導員が、一から丁寧に指導。
- ■実技重視のカリキュラム・・・年間1,400時間の実習量。一人一台の実習装置を使用できる環境で経験を重ね、実践力アップ。
- ■実務に役立つ資格を取得・・・就職活動でスキルをアピール。仕事をしていく上での技術の証明
- ■就職を最後までサポート・・・ハローワークと連携した支援や指導員による個別相談、キャリアコンサルタントによる面談など充実のサポート。専門校が企業から直接受けた求人もあり。