中学生あつまれ!ミライに広がる進路講座

 豊橋市羽根井町にある『豊橋市中央図書館』にやってきたのは、小さいころからこの図書館を利用している生徒。本を読むこと、家の本の整理をすることが好きという理由から、図書館を職場体験の場に選んだそうです。

 3日間の体験で行ったのは、まず、図書館の仕事と聞いて真っ先に思い浮かべる方も多い本の返却対応です。
 多くの人が、本についているバーコードを「ピッ」としているだけの作業と思っているかもしれませんが、ページに何かはさまっていないか、汚れや破れなどはないか、1冊ずつチェックしていきます。




 


 本に何かはさまっていた場合は利用者に確認を取ります。また、次の貸出し予約が入っている本には予約票をはさみ、取り置きするそうです。


 この他に、配架(はいか)を体験しました。配架とは返却された本をルールにそって本棚に並べることです。色や数字で並べる場所が決められているので、配架を正確に行うことで、利用者も職員も本を探しやすくなります。快適に図書館を利用してもらうためにも重要な業務です。





 「配架は難しかった。色で分けられているものは正しい場所に配架できたけれど、数字で分けられているものは数字が表す意味を覚えられず、職員の方に聞きながら並べた。」と生徒は答えました。





 最終日には、ボランティアの方と一緒に、0歳から1歳半の子どもたちに絵本の読み聞かせを行いました。
 自分が選んだ絵本で、生徒は初めての読み聞かせに挑戦です。
 「声の大きさや、1ページ1ページゆっくり読んであげることを意識して絵本を読んだ。赤ちゃんが笑ってくれたり、リアクションしてくれたりしたことがうれしかった。」と、自分なりに工夫を凝らして取り組んだことで、図書館業務の楽しさを感じたようです。


ボランティアの方と一緒に手遊びも体験


 職場体験を終えた生徒は、「職員の方が丁寧に対応してくれるおかげもあって、図書館は明るい、楽しい場所と感じていたが、その裏側では配架という難しい仕事をしていてすごいなと思った。また、普段利用するときには気づかなかった本の向きとか置き方とか、細かいところまで、私たちが使いやすいように工夫されていることを知ることができてよかった。」と普段目に触れることのない図書館の仕事の大変さ、利用者への気づかいを実感していました。
 また、「自分一人だから失敗したらどうしようとか、わからないことがあったら大人の人に聞かなきゃいけないとか初めは緊張していたけれど、一人だからこそがんばらなきゃという気持ちになれたので、一人で職場体験ができてよかったと思う。」と話していました。





中高生向けの本が並ぶ「ティーンズルーム」
職場体験に来た生徒手作りのPOP(ポップ:おすすめの本を紹介するカード)が掲示されている



デザインやイラストに こだわった力作のPOP


女子生徒が作ったPOP


豊橋市中央図書館 
児童図書担当 伊東 仁巳さん 



 「頼んだ仕事を手際よくこなしてくれて、とても助かった。担当の仕事を終えた後も自分で考えて行動してくれていた。困ったことがあれば質問するなど、しっかりコミュニケーションも取れていた。」と、体験した生徒の様子を教えてくれました。
 また、伊東さんは「今の中学生の思いやこんな本が好き、プライベートではこんなことが好きなど、参考になることが多くあったので、それを図書館運営に反映していきたい。」と、職場体験の受け入れ側にも気づきがあったとのことでした。
 「世の中にはまだまだ知らない世界があるので、図書館を利用しながら、様々な知識を学んでいってほしい。」と中学生へメッセージをいただきました。


豊橋市中央図書館




 昭和58年開館。閑静な住宅街の中に立地しており、緑に囲まれ、落ち着いて読書ができる環境が整っている。一般図書や児童図書の開架室や生きた情報を伝える情報発信コーナー、羽田八幡宮文庫をはじめとした郷土資料など、利用者の調べものに役立つ資料を幅広く取りそろえている。また同図書館では、ボランティアや図書館職員による絵本の読み聞かせや紙芝居の上演が定期的に行われている。

(令和6年11月取材)


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